最終更新日:2026年9月28日
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「マレーシアに移住したいけど、結局いくら用意すればいいの?」「現地採用だと、どこまで会社が払ってくれる?」——移住を考えはじめると、まず気になるのがお金のことです。
私は2023年11月に、マレーシアの会社に現地採用で就職して移住しました。この記事では、そのとき実際にかかったマレーシア移住の費用を、初期費用・毎月の生活費に分けて、項目ごとに公開します。あわせて、私が「想定外だった」と感じたお金の話や、内定から渡航まで1〜2か月で進めた準備のスケジュールも紹介します。
結論から言うと、現地採用で1人で移住するなら、日本から持って行くお金は約50万円が目安です。
- 現地採用で1人で移住するなら、持って行くお金はいくら必要か
- コンドミニアムの契約など、初期費用の実際の内訳
- 毎月の生活費の実際の内訳
- 最初の半年、給料から30%の税金が引かれる理由
- 日本側でやる手続きと、内定から渡航までのスケジュール
結論:1人で現地採用移住なら、持って行くお金の目安は約50万円
先に結論です。現地採用で、1人でマレーシアに移住する場合、日本から持って行くお金は約50万円あると安心です。
| 内訳 | 金額の目安 |
|---|---|
| 初期費用(コンドミニアムの契約・生活用品・SIM) | 約7,450〜8,950RM(約29〜35万円) |
| 最初の給料が出るまでの生活費 | 約15万円 |
| 合計 | 約44〜50万円 |
| 物件によってかかるもの(光熱費のデポジット・印紙代など) | +約1,000〜1,500RM(約4〜6万円) |
※就労ビザ・日本からの航空券・最初の住まいを、会社が払ってくれる場合の目安です。
- 就労ビザの費用、日本からの航空券、最初の住まいは、私の場合は会社が払ってくれました
- 自分で払う大きな出費は、コンドミニアムの契約費用(家賃3か月分)です
- 最初の給料は、思ったより手取りが少ないことがあります(理由は後で説明します)。生活費は多めに持って行くのがおすすめです
ちなみに私は、部屋を2人でシェアしたので、実際に持って行ったのは約30万円でした(2023年当時。同じ金額のリンギットを今のレートで用意すると、36万円ほどになります)。ここからは、その内訳をくわしく紹介します。
私のマレーシア移住の形
まず、私がどんな形で移住したかを紹介します。条件によってかかるお金が変わるので、自分の状況と比べながら読んでみてください。
| 項目 | 私の場合 |
|---|---|
| 移住した時期 | 2023年11月 |
| 移住の形 | 現地採用(マレーシアの会社に直接雇用、就労ビザ) |
| 住んだエリア | バンサー(クアラルンプール) |
| 住まい | 家具付きのコンドミニアムを2人でシェア |
| 荷物 | スーツケースだけ(引越し業者は使っていない) |
| 内定から渡航まで | 1〜2か月 |
会社が払ってくれたもの/自分で払ったもの
現地採用は、日本の会社から派遣される駐在員とちがい、会社が払ってくれる範囲が限られます。私の場合はこうでした。
| 会社が払ってくれたもの | 自分で払ったもの |
|---|---|
| 就労ビザ(Employment Pass)の申請費用 | コンドミニアムの契約費用 |
| 日本からの航空券(片道) | 家電・調理道具・家具などの生活用品 |
| 最初の住まい(ホテル1か月) | SIMなどの通信費 |
| 最初の給料が出るまでの生活費 |
荷物は、スーツケースだけで来ました。マレーシアは大きなショッピングモールが多く、生活に必要なものはほとんど現地で買えます。
マレーシア移住の初期費用の内訳(実際の金額)
私が移住したときに、自分で払った初期費用はこちらです(2人でシェアした部屋の金額です)。
| 項目 | 金額 | メモ |
|---|---|---|
| コンドミニアムの契約費用 | 9,000RM | 家賃3,000RM×3か月分 |
| 家電(ドライヤー・電気ケトル) | 300RM | |
| 調理道具(フライパン・包丁など) | 300RM | |
| 家具(ラック・小さいテーブルなど) | 500RM | 家具付きの部屋でも、少し買い足した |
| 消耗品 | 300RM | 洗剤・トイレットペーパーなど |
| SIM | 50RM | マレーシアのスマホ用 |
| 銀行口座の開設 | — | 会社が手続きしてくれた |
| 合計 | 10,450RM | 2人分。私の負担はこの半分ほど |
コンドミニアムの契約費用(家賃3か月分)
いちばん大きな出費は、コンドミニアムの契約費用です。私の部屋は、家具付きで家賃が月3,000RMでした。
契約のときには、次のお金をまとめて払いました。
- デポジット(敷金):家賃2か月分
- 前家賃:家賃1か月分
つまり、契約のときに家賃3か月分を一括で払う必要があります。家賃3,000RMなら9,000RM、日本円で約35万円です。
生活用品・SIM
家具付きの部屋でも、ドライヤーや電気ケトル、フライパンや包丁などの細かいものは自分でそろえました。生活用品はあわせて約1,400RM(約5.4万円)です。
SIMは、空港やショッピングモールで買えます。私は50RMでした。
1人で移住する場合の目安
私は2人でシェアしたので、1人あたりの負担は安くすみました。1人で移住する場合、1人暮らし向けの家具付きのコンドミニアムの家賃は、月2,000〜2,500RMくらいが相場です(エリアや広さによって変わります)。
| 項目 | 1人で移住する場合の目安 |
|---|---|
| コンドミニアムの契約費用(家賃3か月分) | 6,000〜7,500RM |
| 生活用品 | 約1,400RM |
| SIM | 約50RM |
| 合計 | 約7,450〜8,950RM(約29〜35万円) |
初期費用を抑えるなら
- 家具付きの部屋を選ぶ:家具を買いそろえる費用がかからない
- ルームシェアをする:私のように2人で借りれば、契約費用も家賃も半分になる
- 生活用品は少しずつ買う:最初は最低限にして、住みながら買い足す
エリアごとの家賃の相場は、クアラルンプールの居住エリアと家賃相場でくわしく紹介しています。
マレーシアの毎月の生活費(実際の金額)
次に、毎月の生活費です。今の私の生活費を、1人あたりの金額で出してみました。
1人あたりの内訳
| 項目 | 金額(1人あたり) | メモ |
|---|---|---|
| 家賃 | 1,500RM | 3,000RMを2人でシェア |
| 電気 | 50〜75RM | 2人で100〜150RM |
| 水道 | 約8RM | 2人で15RM |
| インターネット | 75RM | 2人で150RM |
| 食費 | 500〜700RM | 外食は週2回くらい。あとは自炊 |
| 交通費 | 約200RM | 電車が月100RM、Grabが月100RM以下(週1回くらい) |
| 通信費 | 30RM+500円 | マレーシアのスマホ+日本の電話番号を残すプラン |
| 消耗品 | 100RM | |
| 医療・保険 | ほぼ0 | 会社の保険でカバーされる |
| 合計 | 約2,450〜2,700RM | 約9.5〜10.4万円(+日本の500円) |
家賃を2人で分けているので、1人あたりは月10万円前後で暮らせています。病院にかかるときは会社の保険が使えるので、医療費の負担はほとんどありません。
1人暮らしの場合
1人で部屋を借りる場合は、家賃と光熱費・インターネット代を全額1人で払うことになります。
| 項目 | 1人暮らしの目安 |
|---|---|
| 家賃(家具付き) | 2,000〜2,500RM |
| 電気・水道・インターネット | 約265〜315RM |
| 食費・交通費・通信費・消耗品 | 約830〜1,030RM(私と同じ使い方の場合。日本の番号代は別) |
| 合計 | 約3,100〜3,850RM(約12〜15万円) |
生活費をいちばん左右するのは家賃 → 家賃の安いエリアを選んだり、シェアしたりすると、生活費はぐっと下がります。
食費は外食の回数しだい → ローカルの食堂や屋台なら安くすみますが、日本食レストランが多いと高くなります。
コラム:コンドミニアムのジムとプールで、ジム代は0円
マレーシアのコンドミニアムには、ジムやプールが付いているところが多くあります。住人なら追加料金なしで使えるので、街のジムに通わなくても、ジム代0円で体を動かせます。一年中暑いので、朝や夜に外を走る人も多いです。
KLのジム事情はクアラルンプールの人気フィットネスジムガイド、走れる場所はクアラルンプールのランニング公園5選で紹介しています。
想定外:最初の半年は給料から30%の税金が引かれる
移住してみて、いちばん「想定外」だったのが税金です。最初の半年ほどは、給料から30%の税金が引かれていて、手取りが思ったより少なかったのです。
非居住者の税率30%と182日ルール
マレーシアでは、税金のルールで「居住者」か「非居住者」かによって、税率が大きく変わります。
| 区分 | 条件(基本) | 給料にかかる税率 |
|---|---|---|
| 居住者 | 1年(1月〜12月)のうち、マレーシアにいた日数が182日以上 | 0〜30%(所得が多いほど税率が上がる。いろいろな控除で税金を減らせる) |
| 非居住者 | 182日未満 | 一律30%(所得控除は使えない) |
移住したばかりのときは、マレーシアにいた日数が182日に届かないので、非居住者として30%の税率で給料から天引きされることがあります。私の場合も、最初の半年ほどは30%が引かれていました。
2025年10月から、EPF(退職金の積み立て)2%も天引きに
私が移住したときにはなかった制度ですが、2025年10月の給料から、外国人の会社員もEPF(Employees Provident Fund:マレーシアの退職金の積み立て制度)に加入することが義務になりました。本人が給料の2%、会社が2%を積み立てます。積み立てたお金は、マレーシアを離れるときに引き出せます。
これから移住する人は、最初の給料から、30%の税金とEPFの2%が同時に引かれることになります。
最初の給料は「額面の7割以下」くらいのつもりで計画しておくと安心です。たとえば月給5,000RM(2026年6月からの就労ビザの最低ライン)なら、手取りは約3,400RMになります。
持って行くお金には、最初の給料が出るまでの約1か月分の生活費として15万円ほど入れておきましょう。ただ、1人暮らしで家賃が高めの部屋に住むと、手取りより生活費のほうが多くなる月もあります。30%の税金が引かれる期間は半年ほど続くので、そういう人はさらに5〜10万円ほど多めに持って行くと安心です。
日本側でやる手続きとお金
日本を出る前にやっておく手続きと、それにかかるお金です。
住民税・国民年金・健康保険
私は、海外転出届を出して、住民税・国民年金・健康保険の手続きをしてから日本を出ました。
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 海外転出届 | 市区町村の役所に出す。住民票が日本からなくなる |
| 住民税 | 年の途中で出国しても、その年度の分は払う必要がある。出国前にまとめて払うか、代わりに払ってくれる人(納税管理人)を決めておく |
| 国民年金 | 日本国籍の人は、海外に住む間は加入の義務がなくなる。希望すれば任意加入できる |
| 健康保険 | 会社を辞めると会社の健康保険は終わる。国民健康保険の人は、海外転出届と一緒にやめる手続きをする |
国民年金を任意加入しない場合、海外に住んでいた期間は年金の額には反映されません(20〜60歳の期間は「カラ期間」として、年金をもらう資格の期間には数えられます)。将来の年金をどうするかは、出国前に一度考えておきましょう。
また、日本の健康保険がなくなるので、マレーシアで会社の保険が始まるまでの医療費の備えも大切です。移住前の保険の準備は、マレーシア旅行の海外旅行保険ガイドの「移住前にやること」の章でまとめています。
日本の電話番号を残す(格安SIM)
日本の銀行やクレジットカードの手続きでは、SMSで届く確認コードを使うことがよくあります。日本の電話番号を解約してしまうと、ログインできなくなることもあるので、私は番号を残すことにしました。
私は、ドコモの「irumo」の0.5GBプラン(月500円ほど)に変えて、番号を残しています。ただ、irumoは2025年6月に新しい申し込みの受付を終了しています。今から番号を残すなら、次のようなプランが候補になります(2026年9月時点)。
| プラン | 月の料金 | ポイント |
|---|---|---|
| povo2.0 | 基本料0円 | 180日以内に有料トッピングを買う(または国内の通話・SMSで660円を超えて使う)必要がある。海外にいる間は、トッピングを買うのが手軽。海外でもSMSを受け取れる(受信は無料) |
| 日本通信SIM(合理的シンプル290プラン) | 290円 | 1GBのデータ付き(日本国内のみ)。国際ローミングを申し込めば、海外でも通話・SMSが使える(海外でのデータ通信は不可)。初期手数料3,300円 |
私が使っているプランは今は申し込めないので、これから番号を残す人は、上の2つから選ぶのが手軽です。
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クレジットカードとWiseは出国前に
日本のクレジットカードは、海外に住みはじめると新しく作るのが難しくなります。マレーシアでも使えるカードは、日本に住んでいるうちに作っておきましょう。私は、アメックスのカードを移住後も使っています。
【アフィリエイトリンクに差し替え】クレジットカード(アメックスなど)
カードの選び方は、マレーシア在住者におすすめのクレジットカード5選でくわしく比べています。
もう1つ、出国前に用意しておきたいのがWise(海外送金サービス)です。日本の口座にある貯金を、マレーシアの銀行口座に送るときに使えます。私も、日本の口座からマレーシアへの送金に使っています。アカウントを作るときに日本の住所や本人確認書類、マイナンバーが必要なので、日本にいるうちに登録しておくとスムーズです。移住後は、Wiseに登録した住所の変更も忘れずに。
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Wiseの使い方はWiseマレーシア完全ガイド、ほかの送金サービスとの比較は海外送金サービス比較で紹介しています。
内定から渡航まで1〜2か月の準備スケジュール
現地採用の場合、内定から渡航までの期間が短いこともあります。私は1〜2か月で準備しました。そのときの流れをもとに、スケジュールの例をまとめます。
- 内定ビザの手続きスタート会社が就労ビザ(Employment Pass)を申請。パスポートや証明写真など、必要な書類を会社に出す。ビザ・航空券・住まいを会社が負担してくれるかを確認。日本の会社に在籍しているうちに、クレジットカードを申し込む
- 1か月前仕事と生活の準備日本の仕事の退職・引き継ぎ。Wiseに登録する、日本の電話番号を残すプランに変える
- 2週間前役所の手続き海外転出届を出す。住民税・国民年金・健康保険の手続き
- 1週間前荷造りスーツケースに荷物をまとめる。持って行くお金を準備する
- 渡航当日マレーシアへ空港でSIMを買い、会社が用意してくれたホテルへ(私は1か月いられました)
- 到着後1週間入社の手続き会社でビザや入社の手続き
- 到着後1か月住まいと口座ホテルに住みながら部屋を探し、コンドミニアムを契約。生活用品をそろえる。銀行口座を開く(私は会社が手続き)。日本大使館に在留届を出す
銀行口座の開き方はマレーシアの銀行口座開設ガイド、移住前後にやることの一覧はマレーシア移住準備チェックリストも参考にしてください。
就労ビザ以外のルート(MM2Hなど)との違い
マレーシアに住む方法は、現地採用の就労ビザだけではありません。代表的なのが、長期滞在ビザのMM2Hです。
| 項目 | 現地採用(就労ビザ) | MM2H |
|---|---|---|
| ビザの費用 | 会社が払ってくれることが多い | 自分で払う |
| 必要なお金 | 初期費用+生活費(約50万円〜) | 定期預金(いちばん下のランクでも15万USD〜)に加えて、不動産の購入も必要。まとまった資金がいる |
| 働けるか | 働ける(ビザを出した会社で) | 基本的に働けない(最上位のランクを除く) |
| 収入 | 毎月の給料がある | 自分の資産や年金などで暮らす |
現地採用は、少ない資金で移住できるのが大きなメリットです。一方で、MM2Hは資金の条件が高いぶん、仕事にしばられずに暮らせます。MM2Hの条件や費用は、MM2Hビザ完全ガイド2026でくわしく紹介しています。
まとめ
- 現地採用で1人で移住するなら、持って行くお金の目安は約50万円(初期費用約29〜35万円+生活費約15万円。物件により+4〜6万円)
- いちばん大きな出費は、コンドミニアムの契約費用(家賃3か月分)
- 毎月の生活費は、1人暮らしで約12〜15万円、シェアなら約10万円前後
- 最初の半年ほどは、税率30%で手取りが少なくなることがある。生活費は多めに
- クレジットカード・Wise・日本の電話番号は、日本にいるうちに準備する
マレーシア移住は、会社が払ってくれるものが多い現地採用なら、思ったより少ない資金で始められます。余裕を持った資金計画で、準備を進めてみてください。
出国前にやることは、チェックリストで1つずつ確認できます。
よくある質問
- Qマレーシア移住には、どのくらいお金を用意すればいいですか?
- A
現地採用で1人で移住し、ビザ・航空券・最初の住まいを会社が払ってくれる場合、目安は約50万円です。コンドミニアムの契約費用(家賃3か月分)と生活用品で約29〜35万円、最初の給料が出るまでの生活費で約15万円です。物件によっては、光熱費のデポジットなどで4〜6万円ほど増えます。私は部屋を2人でシェアしたので、約30万円でした。
- Q引越し業者は使ったほうがいいですか?
- A
私はスーツケースだけで移住しました。家具付きの部屋を選べば、大きな荷物はほとんどいりません。家族で移住する人など、荷物が多い場合は海外引越しの業者を使うのも1つの方法です。
- Q最初の給料が少ないのはなぜですか?
- A
移住したばかりで、税金のルールで「非居住者」として扱われると、給料に一律30%の税率がかかるためです。条件を満たして居住者になれば、確定申告で払いすぎた税金が戻ってきます(私の場合は満額ではありませんでした。扱いは会社に確認するのが確実です)。
- Q日本の電話番号は残したほうがいいですか?
- A
日本の銀行やカードの手続きでSMSの確認コードを使うことが多いので、私は残しています。月300円ほどで番号を残せるプランもあります(povo2.0は基本料0円ですが、180日ごとに有料トッピングの購入などが必要です)。
- Q毎月の生活費はどのくらいですか?
- A
私は部屋を2人でシェアしていて、1人あたり月約2,450〜2,700RM(約10万円前後)です。1人暮らしなら、月約3,100〜3,850RM(約12〜15万円)が目安です。


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